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- 塗装用語集
住宅の塗替え(塗装)に使用する塗料や塗装に関する用語をいくつか採り上げて解説します。
- 共同受注事業
- 戸建住宅塗装改修工事等共同化事業(愛称:ペンキーズ塗装システム)。札幌塗装工業協同組合と組合員企業が共同で可視化(目に見える)したシステムにより、塗膜の劣化診断・見積・施工・検査・保証等の塗装工事を一連に行い、安心と信頼をお客様にお届けする事業のことです。
- 認定塗装診断士
- 塗装組合が行う専門講習を受け、試験に合格した人だけが認定される制度です。専門知識を有し、的確な判断に基づき塗装診断を行います。認定塗装診断士証を常に携行しておりますので、必ずご確認をお願いいたします。
- 塗装劣化診断
- 認定塗装診断士が、塗膜の劣化状況を判断し建物の現況を調査・診断することです。塗装工事を行う前の最も重要なことです。必ず塗装劣化診断を受診ください。組合では塗装劣化診断を無料で行っています。
- 塗膜性能保証シール
塗装組合の厳しい完成検査に合格するとお渡しするシールです。玄関先の見やすい場所に貼付けてください。
- 塗膜性能保証
- 共同受注事業で完成した工事について保証する制度です。工事完了後に組合と組合員企業連名で塗膜性能保証書をお渡しいたします。組合員企業に万が一の事態が起きても、組合が責任を持って保証いたしますのでとても安心です。
- 建設企業の連携によるフロンティア事業
- 建設企業が、連携の強化を図り、技能者等を新規に雇用することにより、維持管理、エコ建築、耐震、リフォーム等の成長が見込まれる市場の開拓を図る、国土交通省の事業です。
- 溶剤
- 溶剤とは、固体や液体を溶かす薬剤の呼称です。溶剤の代表的なものとしてトルエン・キシレンなどがあり、特に有機溶剤と呼ばれています。
多くの溶剤は揮発性がとても高く、可燃性・引火性を持っています。人体に対する影響も大きく、
肝臓や腎臓などの臓器に障害を起こすものがあります。
建材の中にも溶剤は多く使われています。例えば、溶剤は塗料や接着剤の原料の一つとして欠かせないものとなっています。 - シンナー(希釈剤)
- 溶剤形の塗料を希釈するもの。うすめ液。 塗料シンナー・ラッカーシンナーなど。
- 遮熱(高反射率)塗料
- 太陽光熱の遮蔽に効果があると言われている塗料です。
太陽光線中の赤外線を大幅にカット(反射)し塗装部表面温度の上昇を抑える、効果が注目されています。
屋根に塗装すると、夏期の太陽熱を反射させ、表面温度の上昇を防ぎヒートアイランド現象の緩和に効果があると言われています。ただし、断熱材とは違うので冬場の室内温度を保つ効果はありません。 - MSDS
- Material Safety Date Sheet の略で「製品安全データーシート」と呼ばれています。化学物質を取り扱う際の危険情報として、MSDSには含まれている化学物質の量・性状・危険性・取り扱い・保管方法・注意事項などの情報が記載されています。化学物質が含まれた製品を販売する場合はMSDSを添付することが法律で定められていますが、一般の家庭用品は義務づけはされていません。
- JIS
- Japan Industrial Standard の略で日本工業規格のこと。工業製品の品質管理と品質の安定を目的として認定機関による認定を受けて表示されます。
- ホルムアルデヒド放散等級
- ホルムアルデヒド発散量による等級区分を表示する記号として、「F☆☆☆☆~☆☆マーク」が用いられます。これはFの後に付く☆の数(☆☆☆☆~☆☆)に応じて発散量がわかるようにしたもので、以下のとおり☆☆☆☆は発散量がゼロか微小で使用制限がない材料を意味し、☆☆☆および☆☆は使用面積を一定割合にする条件で使用可能な材料となります。
またJIS規格外品のFマーク表示については国土交通省大臣認定かもしくは㈳日本塗料工業会自主管理規格による認定を受けることになります。
●ホルムアルデヒド発散速度による等級区分 区 分 ホルムアルデヒド発散速度 区分記号 内装使用制限 規格対象外 5μg/m2h以下 F☆☆☆☆ 使用面積制限なし 第3種ホルムアルデヒド発散建築材料 5~20μg/m2h以下 F☆☆☆ 使用面積制限有 第2種ホルムアルデヒド発散建築材料 20~120μg/m2h以下 F☆☆ 使用面積制限有 第1種ホルムアルデヒド発散建築材料 120μg/m2h以下 使用禁止 - サイディング
- 建築物の外壁に張る乾式の板状外装材の総称。工場生産の製品で、耐火性や耐久性に優れています。価格は安価なので一般に住宅の外装として使用されています。
種類にはセメント(窯業)系、セラミック系、金属系サイディングなどがあります。 - リシン
- 合成樹脂エマルション塗料に寒水石・白蒙石などの骨材を加えた塗料のこと。
砂壁状の仕上がりとなり、比較的安価です。 - 吹き付けタイル
- 仕上がりの表面がタイル状に見えるセラミックに似た外壁仕上用の厚塗り仕上げ材で、主にマンションや一戸建ての外装に使われています。吹付け器具や専用ローラーを使用。クレーター状や凹凸模様をつける複層模様の仕上げなどがあります。
防水性を高めるために「弾性タイル」があります。
*弾 性(だんせい)とは、力を加えると変形しても元の形状に戻る性質。
*複 層(ふくそう)とは、下塗り・中塗り・上塗りと組成の異なった塗料を塗り重ねて仕上げた塗膜。
*吹付け(ふきつけ)とは、専用の塗装器具(塗装ガン)で塗料を霧状に吹き付ける塗装方法。 - カラートタン
- 鋼板に亜鉛メッキを施した物がトタン。トタンに塗料を焼き付けた物をカラートタンと言います。
ちなみに鋼板にすずメッキを施したものがブリキ。 - 新生瓦
- 住宅用の化粧屋根材。従来の瓦に対して新しく生まれた瓦で、現在は全製品が無石綿化されています。
カラーベスト・コロニアルとも呼ばれています。 - セメント瓦
- セメントをプレスして成形した瓦で戦後多く使用された屋根材
- 破風
- 住宅の屋根の妻側(棟に対して直角に接する側面)にある外壁部分のこと。
- シーラー
- 木材や塗り壁など吸い込みの多い下地への吸い込み防止、耐アルカリ製、密着性向上などを目的にした下塗り塗料。
- 微弾性フィラー
- 下地調整剤。シーラーと異なり、厚塗り、うす塗りともに適し、下地の仕上がりの状態を調整することが可能。水系のため環境汚染が少なく、乾燥すると伸縮性のあるゴム状の弾性の塗膜となり、ヒビ割れがしにくくなり、発生したひび割れを埋めることができます。
- 可とう形改修塗材
- 「柔軟性があり折り曲げてもポキンと折れない性質」を「可とう性」と表現します。
伸びる性能は「弾性」ほど大きくありません。その意味では「微弾性」という表現もできます。
「微弾性フィラー」はJIS規格では「可とう形改修塗材」に分類されており、試験項目も「可とう性試験」として直径10mmの鉄の棒にあて90度折り曲げる試験を行います。 - 工程
- 塗装の順序、下地調整から下塗り、中塗り、上塗りへと段階をへて塗装を行ないます。
- 下地調整
- 塗装作業を行なう前に塗装する面の汚れやゴミを除いたり、損傷などの不具合のある箇所を除去するなどして新たに塗装できる下地を整える作業・工程。(例)さびの除去も該当。
塗装の仕上がり、耐久性に影響する工程。 - 下塗り
- 既存塗膜と塗替え塗膜をつなぐ最初の工程。
- 中塗り
- 下塗りの上に塗装して上塗りの美観や性能を高める工程。
- 上塗り
- 中塗りの上に塗る最後の仕上げ塗装。美観を長持ちさせるなど塗料本来の用途に直接係る工程。
- アクリル樹脂系塗料
- アクリル樹脂を主成分とした使い易くコストも安く最も広範囲に使用されている塗料です。
水系と溶剤形の両タイプがあります。
耐久年数5~7年 - ポリウレタン樹脂系塗料
- ポリエステル・アルキド・アクリルなどを主剤とした塗料。耐水性・耐薬局性・耐候性に優れ、鋼材・亜鉛メッキ面・アルミ・モルタル・コンクリートなどの各種素材に優れた付着性を有する。
木部用家具・建具・床などに、透明で光沢のある仕上り(クリヤー仕上げ)も出来る。
1液型と2液型、水系と溶剤形の両タイプがあります。
耐久年数8~10年 - エポキシ樹脂系塗料
- 2個以上のエポキシ基を含む樹脂を主成分とする塗料。鉄部およびコンクリート素地に対する下塗りとしてその性能を発揮します。上塗りには適さず、外部の仕上塗りには使用できません。
1液型と2液型があります。 - シリコン樹脂系塗料
- 塗膜に光沢、弾力性があり耐候性、耐熱性に優れ、ウレタン樹脂系塗料よりも高い耐久性があります。
耐久年数も10年以上のものがほとんどで外壁の塗替えには適しておりよく使用されます。
1液型と2液型があり、水系と溶剤形の両タイプがあります。
耐久年数12~15年 - ふっ素樹脂系塗料
- 耐久年数が長い点では、最も優れている塗料。コスト的には高価格の物が多い。
特徴は耐汚染性に非常に優れており汚れが最も付き難い塗料。塗り替えが困難な建物(商業用ビル・店舗等)には最適な塗料と言えます。水系と溶剤形の両タイプがあります。
耐久年数15~20年 - 単価
- 各塗装工程ごとの費用(価格)
- 仮設足場
- 工事を行なう際、作業員の作業台や通路となる仮設物のこと。(作業員の安全確保のために必須の設備です。)外部足場としては、現場で鋼管を緊結金具や継手金具を用いて組み立てる単管足場(鋼製単管足場またはパイプ足場など)や「枠(ビティ)」を積み重ねて組み立てるビデ足場などがあります。
- 養生
- 塗装作業場の周辺や塗装面、窓ガラスや植木などが傷ついたり・汚れたりしないように、ビニール
シートやメッシュシートで保護することです。
※コンクリートや塗膜が良好な性能を発揮するために適切な乾燥条件を与えることも「養生」と呼びます。 - 高圧洗浄(高圧水洗)
- 高圧ポンプで水を霧状に噴霧し、ほこり・かびなどの外壁表面に付いた汚れを取り除く方法です。
付着力の弱い脆弱な古い塗膜についてもこの工程である程度まで取り除くことが出来ます。 - 下地補修
- 下地面の補修工事として、凹凸・ひび割れ・欠け・段差などを埋めたり、削ったりして塗装に適した下地に調整する作業のこと。
- 塗装システム
- 下塗り・中塗り・上塗りの各工程と工程ごとの塗料です。使用する塗料の種類で塗料の費用が変わり、使用する量も変わりますので、何缶位使用するか確認して下さい。
- 諸経費
- 塗装現場で発生した塗料缶やビニールなどのゴミを処分したり、安全な作業を行うために必要な
費用・現場交通費・運搬費などの費用が含まれます。単価に含まれていることもあります。 - 塗布量
- 塗膜が良好な性能を発揮するために必要とする使用数量を塗布量と言い、1㎡当り何㎏使用するかを記載しています。塗装工法・塗る型状・気象条件(温度・湿度)などでも変化しますので幅を持たせています。
- 塗り回数
- 塗膜が良好な性能を発揮するために必要とする回数は通常、下塗り・中塗り・上塗りの3回もしくは、
下塗り・上塗り1回目・上塗2回目の3回です。塗装の種類により、塗り回数も増減します。 - 塗装間隔
- 塗膜が良好な性能を発揮するために必要とされる間隔で、塗料が乾燥して次の工程に行くのに支障のない最短時間、通常は気温20℃・湿度75%を標準として時間を記入しています。気温が低ければ乾燥時間も長くなります。
- 希釈率
- 塗料の性能を良く発揮するのに必要とされる塗膜になるため、塗装作業をする時に使用するうすめ液(シンナー・水)の割合・塗装工法・塗る型状・気象条件(温度・湿度)などでも変化しますので、幅を持たせています。
- 耐候性
- 屋根や外壁に塗装された塗膜が気温差・温度差・浮遊ガス・光の変化などに対して、変色・劣化等の変質を起こしにくい性能のことです。
- 耐汚染性
- 塗膜が長時間、紫外線や降雨などで少しずつ塗膜表面から劣化が進み、汚染物質(塵埃・煤煙)などが付着しやすくなり、汚れが目立つようになります。そういった物質が付着しにくい性能のことです。
- 防かび・防藻性
- 微生物の増殖を抑制する静菌作用と死滅させる殺菌作用の性能のことです。